旅館の大広間に全員が集まった。
静まり返る空間。
綺羅は少しソワソワしていた。

すると、おもむろに隣に座っていた沙羅が立ち上がった。



「加賀七海さん。罪を自供してください。」
「はぁっ?何をおっしゃっているのかしら」
「岡本さん、加賀七海さんに見覚えは?」
「ソイツなら高校が同じ奴でぇ、今もウチらと同じ大学いってるよ」
「チッ…お前等と好きで同じ大学に通っているわけじゃない!!」
「そんなこと言われてもぉ…ユッキー分かんなぁい。しかもぉ七海は一度大学落ちたよね~?」
「…」
「それって一流の大学を落としたからかな?かな?」
「黙れ」
「しかもさぁ、こんな旅行の時までちょこまかちょこまか付いてきちゃってさぁうざいっつーの!!この未練女!!」
「黙れっっ!!!!!全部!お前らに責任があるんだ!!」
「七海さん、一体何が?」
「アイツ等は…私の全部を奪いました。」
「…いじめですか」


レインが不意に口をひらいた。



「だからコイツらが許せなかったのよ!!!こいつらをレイプに掛けて二度と生きるすべを奪ってやろうと思っただけよ!!」
「七海さん、そんなことしても誰得ですか?」
「はぁっ??」
「たしかに、同じ心の傷を負わせるにはレイプはいい考えだ。でもそれは同時に人間として最低の行為をしたんだ。本来は性処理道具として女が生まれてきたわけではないのに、その行為は一生深い傷を負わせる。七海さんがやったことはゲスの人間以下ですよ。」
「うっ…」
「犯人はおそらく同じサークルの男五人でしょう」
「今すぐサークルのメンバーに事情聴取だ!!!急げ新田!!」
「は、はいぃ!!」