「被害者は椿の間に宿泊していた四人の女性グループです、事件発生は昨日の深夜二時頃、何者かに口を押さえられセクハラ行為をやられたそうです」
「宿泊客全員に聞き取り調査だ」
「はい」
何だか、朝から旅館内が騒がしかった。
理由は強姦事件があったからだ。
「―――と言うわけなんですよ」
「へぇー」
「えっと、綺羅さんとれ、レイン?さんですよね、怪しい人物などは見かけておりませんか?」
「んー、見かけたかったけど見かけてないかなぁ、ねぇねぇ!刑事さん」
「は、はい」
「俺達も協力していいかな?」
「はい?」
「俺、頼られる事が大好きなんだ、だから協力するよ」
「で、でも…一般人を」
「大丈夫大丈夫!!協力って言っても犯人探しするだけだから」
「は、はぁ…」
「レインが居れば無敵さ!!」
「綺羅」
「え?起きてたの?」
「あぁ……とっても目覚めが悪い」
旅館中に綺羅の悲鳴が響いた。
「いだだだだだっ!!」
「お前!!私に昨日何をした!!朝起きると浴衣がはだけていた!!私に何をしたんだ!!この変態!!」
「なんにもしてないっっっ!!ぐるしいっ!」