「弟とはいえ…私は手加減しない」
「強がりなお姉さんだね」
「離せ」
沙羅の手首を握る。
「痛いなぁ」
「離せと言っているだろう」
「……大丈夫だよ、乱暴にはしない。お姉さん、初めてでしょう?」
「は、はぁ!?」
「あーれ?図星だったぁ?ごめんごめん、本当は冗談で言ったつもりなんだよ僕、てっきり兄さんと済んでるかと思ってからかっただけなのに…まさか、図星だったなんて、以外にピュアなのかな?」
「お前…も、変態兄貴にそっくりだ」
「!?」
「でもね、アイツと同じなら…」
「ぐはっ!!」
「弱点もバレバレだ!」
勢いよく鳩尾(みぞおち)にひざ蹴りをかます。
沙羅はむせ返り畳にはいつくばるような姿勢になった。
「がはっ…」
「強すぎたか?」
「ほ、ほんと……っお姉さん、化物だ」
「ふん」
「ハァッ…ハァッ」