相原君の合図で、キョウセイがギターを演奏し始めた。


アコースティックギターのような、優しい音に設定されていた。


この曲は何度も聴いたし、ちゃんと頭に入っている。


それに…。


この歌詞を、私が忘れるはずはなかった。


大好きなキョウセイを想って書いた、大切な曲だから…。


私は息を吸って、曲を歌い始めた。


シンとした会場に、キョウセイの優しいギターの音色と、私の歌声が響き渡る。


次第に青に染まっていく空に、溶けていくようだった。




最悪だと思っていたあなたとの出会いだったけれど、


私はいつの間にか、


こんなにもあなたを大好きになっていて。


沢山の涙を流して、


悲しい思いも沢山したけれど。


でも…。


本当に、


本当にあなたに出会えて良かった。



私は誰よりも、



キョウセイ…



あなたを




愛しています。