俺はもう完全に怒っていた。


キョウセイ見つけたら、絶対文句言うたんねん。


そう思てたのに、月曜の午後も、火曜も水曜も、キョウセイは大学に現れへんかった。


多分やけど、朝田さんが会社休んどって、一緒に居てやってるんちゃうかなと思った。


亜美ちゃんが言うには、里桜ちゃんは日に日にやつれてて、話しかけても曖昧にしか返事せんようになってるらしい。


キョウセイ、せめて電話ぐらいしたれや。


メールでもええから、好きって伝えたったらええやん。


なんでそない残酷なことが出来んねん。


俺はキョウセイの考えが、さっぱり理解でけへんかった。


そんなことを思うてた木曜日。


やっとキョウセイが大学に顔を出した。