「どこがええんかなー」


あ、思わず口に出てもうた。


「何が?」


「あー、キョウセイや。
朝田さんのどこがええんやろー思て」


「えー?なんで?」


里桜ちゃんが目をぱちくりさせる。


「なんでって。
なんか朝田さんって気取ってへん?
俺、あんまああいうタイプは好かんねん」


「でも、すごい美人でしょ?」


「そらそうやけど。
でも、それだけとも言えへん?
性格とか、どんな感じなん?」


「え…」


俺がそう聞いたら、里桜ちゃんの食べる手が止まった。


「性格…?」


里桜ちゃんは、首を傾げてしまった。


「なにその反応。
ええとこないんか?」


「いや、そんなことはないんだけど…。
話も面白いし、オシャレだし」


「それって性格と関係あらへんやん」


「うーん…」


そんな必死に考えなわからんのんかいっ。


やっぱそうか。


俺の勘はよう当たんねん。