キョウセイは前を向いたまま、スッと私の手を離した。
前後になって歩いていたから、手を繋いでいたことは、バレていないはずだ。
マキシワンピースを着た京香が、嬉しそうにキョウセイに手を振っている。
「京香、お前どうしてここに…?」
「トモオ君が働いてるペンションに泊まりに来たのよ。
会社が夏休みになったから」
「泊まりに…?」
「それはそうと、二人とも大変だったわね。山菜採りに行って、雨で足止めくらってたんですって?」
さ、山菜…?
何それ…?
もしかして、誰かが嘘をついてくれたのかな…?
亜美かもしれないな。
「とりあえず行こう」
そう言うと京香は、キョウセイの腕にぎゅっと絡みつき、歩き始めた。
私の前を並んで歩く二人。
そのシルエットがとても綺麗で。
私はさっきまでキョウセイと繋いでいた手をグッと握って胸の前に置いた。
そうしたら、痛いくらいに胸が締め付けられるのを感じた。
前後になって歩いていたから、手を繋いでいたことは、バレていないはずだ。
マキシワンピースを着た京香が、嬉しそうにキョウセイに手を振っている。
「京香、お前どうしてここに…?」
「トモオ君が働いてるペンションに泊まりに来たのよ。
会社が夏休みになったから」
「泊まりに…?」
「それはそうと、二人とも大変だったわね。山菜採りに行って、雨で足止めくらってたんですって?」
さ、山菜…?
何それ…?
もしかして、誰かが嘘をついてくれたのかな…?
亜美かもしれないな。
「とりあえず行こう」
そう言うと京香は、キョウセイの腕にぎゅっと絡みつき、歩き始めた。
私の前を並んで歩く二人。
そのシルエットがとても綺麗で。
私はさっきまでキョウセイと繋いでいた手をグッと握って胸の前に置いた。
そうしたら、痛いくらいに胸が締め付けられるのを感じた。



