髪型や化粧は変わっても、服装まではお金がかかるので簡単には変われない。



俺の隣を歩く麗奈はデニムのミニスカートにベアトップとギャル系だ。



ミュールを履いているからか、いつもより近い位置に顔がある。



ちなみに俺の好みは洋服、性格共に断然お姉系。振り回されてばかりの俺を大人の余裕で包み込んでくれる人がいい。



ははは…そんな人いねぇかな…。



「…ねぇ、海斗くん。」



「ん?」



「外に出たのはいいけど、外に出ても別にする事なくない?」



「何もしないよりいいでしょ。」



麗奈の意見は正しい。でも家で、ただボーッと過ごすよりもいいと思ったから。


「麗奈に、ムラムラきちゃった?」



俺を見上げてニヤリと笑う。



まったく、この子の言うことは…



「残念ながら、少しも欲情しませんでした。もう少し、色気付けなさい。」



「何よー、色気あるじゃん。」



「色気の「い」の字も感じないね。」



麗奈は「目おかしいんじゃない?」など、ブチブチと文句を並べていた。



すると麗奈は自分の胸に手をやり、「そんなに、小さいかなー?」大きさを計っていた。



ちょ、ちょっと!?



「止めなさい。」



街中で何てことをしているんだよ。麗奈の腕を掴み、手を下ろさせる。