そして、入ったところは無難にも駅前のマクドナルド。
この時間帯は下校中の学生で、ファミレスもファーストフードもいっぱいになる。
俺たちの隣のテーブルに座っている青い男子中学生が、麗奈の開けすぎなシャツから覗く白い胸元をチラチラと見ている。
そをな中学生を睨み、向かい側の席でポテトをつまんでいる麗奈に話しかける。
「で、なんで土曜日?」
「んー、話せば長くなるんだけど…聞く?」
おいおい…
麗奈も空花と同じ種族に属しているみたいだ。元ヤンだし、麗奈もバカなんだ。
「それならいらない」
俺は確かに断ったんだけどね?話しが長くなるんだったら面倒だから。
「それがさぁー由佳がねっ!!あ、由佳ってのはウチの学校の友達なんだけどさっ。」
「…」
ちゃんと断ったよ?
麗奈はこんな俺に、お構い無しで話しを続ける。
「別にそこまで仲良いわけじゃないんだけどね、付き合いってあるじゃん?だからさっきまで一緒だったんだけど──…」
麗奈の話しは予告通り、すごく長かった。詳しく話しすぎなんだよ。
「ー…でねっ!!だったら今度彼氏連れてきてよ?っとか言われたのーっ!!」
「はぁ…」
「溜め息つくな!!とにかく、由佳にバカにされんのは嫌なの!!だから彼氏のフリしてよ!!」


