えっと…俺たちって知り合いのうちに入るのかね?昨日偶然助けて貰っただけなんだけど…
そう考える俺の心が、また見えるのか麗奈ちゃんは頬を膨らませた。
「なんだぁー、やっぱり分かってないんだ?麗奈たち会ったの昨日が初めてじゃないんだよ?」
…え?
会ったの昨日が初めてじゃねぇの?俺は、麗奈ちゃんみたいな強烈なギャルの知り合いはいなかったよ?…今は強烈ではないけどさ。
「何かの勘違いじゃない?俺やっぱり会ったことないよ」
はあぁぁぁっ…
深いため息。え…本当に何?
「本当に覚えてないんだ…」
だからそう言ってんじゃん。
「…麗奈ね、麗依(レイ)ちゃんの妹なんだけどな」
「れいちゃんて…?」
「麗依ちゃんも知らないの?!…海斗くんって本当に空花(クウカ)ちゃんの弟なの?」
「は?なんで姉貴の名前知ってんの?!」
まじで俺と、どういう関係?!
俺の反応を面白そうに見て、彼女は梨伽ちゃんを振り返った。
「梨伽、アタシ用事済んだし先に帰るね!!拓真さん、梨伽をよろしくお願いします」
それだけ言うと俺たちの前から去っていった。


