俺は夏が嫌いだ。 暑っ苦しいし、それに───────…。 ガラッ クラスに入り、窓側の後ろから二番目の席に鞄を置き、弓道場に向かう。 そこが俺の席だ。 俺は、人気者と言うわけでもなく、自らを周りからシャットアウトするわけでもない。 至ってフツーの奴なのだ。 ただ、噂とか周囲の情報の流れに人一倍うといわけで。 女子から誰が人気とか、男子のマイブームとか、そんなのはどうだっていい。