なんだ、コイツ…?
「…初めまして、僕はマリノ・ルイ。
ルイって呼んでねー。」
これまた美少年である。
「ねぇ、竜哉。この人があの、“オトモダチ”?」
「…別に。」
「…ッ」
天野に友達じゃないと言われたとき、胸が痛んだ。
しかしそれ以上に、本能が悟る。
ルイは俺を見てニヤッと笑うと、
「オトモダチ、ねぇ…?」
と言った。
この人も、天野のことが好きなんだ。
「…ねぇ、」
「────────…ッ!!」
ルイは急に俺の耳に口を寄せて、囁いた。
“君の知らない天野を僕は知ってるし、
君の知ってる天野も僕は知ってる。
この二年間のこと、過去のこと…
いろいろと…ね。
だからさ、別れたみたいだけど、君に勝ち目なんてないよ?
なにしろ天野は、僕のモノなんだから。”