「わー、スベスベー…」
「何でこんなにしっとりしてんだ?」
「ほんとに男か?」
「あ、あの…」
そんなに触らなくても。
「…ッ!!や、そこ…ンッ」
な
何かヘンな声でたー!!
「す、スミマセン!!ヘンな声でちゃっ…て、先輩?」
先輩が、つばを飲み込む音が聞こえた。
「せんぱ…ッや、」
ゾワッ
なま暖かい感触が、背中を震わせた。
人の、舌…?
ぬるぬるしてる…きもちわるっ!!
「ちょ、なにするんですか先輩!!」
抵抗してみるも、先輩に本気で抵抗はできない。
「東悟、せんパい…ふ、ふく、はやくッ…」
クソッ
当の本人、見入ってやがる。
最悪だよ。
ホンット自分の人生に飽き飽きする。
「ん、にゃ、あ…!い、いやッ、や、め…」
「夏音チャン、かわい…。」
ギゃーーーーーーー!!
ヘ・ン・タ・イだー!!
「た、すけ…だれかッ、たすけて…!!」
「無駄無駄。ここ、防音だし。」
「ヤッ…」
だれも、助けてくれないのか。
天野は、来てくれないのか。
いや、アイツは元々俺なんか気にしてないんだっけ。
「じゃー、そろそろ挿れよっか。」
「や…ぃ、や…イヤだ!やめ、やめて!!」
俺の視界が、潤んだ。
あぁ泣いてんの俺。
はは、だっせ。
「…ッ!」
先輩が、一瞬動きを止めた。
その隙に、先輩の手を払って、汚れた服とズボンを持って、部屋を出る。
幸い、誰とも会わなかった。


