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───…
昼休み。
昼食後、俺と天野が廊下で話していると。
「あれだよ、あの人…」
近くの女子が、俺たちを指さして何か言っていた。
天野もそれが気になったようで、女子の方に歩いていく。
「オレになんか用?」
「あ、ちが…違うんです。
天野君じゃなくて…」
「夏音?」
「…はい。」
「なんか言いたいことでもあんの?
あ、告るとか?」
「だっ、だれがあんな人…!」
あんな人?
なんだよ、つい昨日までその“あんな人”に付きまとってたのはオマエ等の方だろ。
なんで俺がそんなこと言われなきゃなんないの?
「あ、天野君は“あのウワサ”知らないから…
だから小林君と一緒にいられるんだよ!」
あのウワサってなんだよ…。
「あのウワサってなに?」
天野は俺と同じ疑問を口にする。
「…じゃあ、教えてあげる。
じつは…
────…らしいよ。」
女は天野の耳に口を寄せ、コソッと話した。
それを聞き、天野の表情が変わる。
…?
なに言われたんだ?
天野は…信じないよな?
俺は天野を信じてる。
だから、天野が帰ってきたときも《なんて言われたのか》なんてこと聞かなかった。
でも、それがかえって仇になったのかもしれない。
…放課後。
部活がない今日、俺は寮まで1人で帰った。


