「う、わ…すっご…!!」
俺は、眺めがよすぎてしばらくろくな言葉を発せられなかったが、次第に頭がはっきりとしてきた。
「先輩、すごいですよ!!
ここ、景色がすごいきれいで…!!
何でこんなとこ知ってるんですか!!
わぁ…すごいなぁ…!!
ほら、見てください!
あれ、あんなちっちゃいのに俺達通ってるんですよ!!」
俺の指さす先には、さっきまでいた寮と学校が見えた。
満面の笑みで振り返ると、先輩はとても優しそうな目で俺を見ていた。
ドキッ───…
危ない、不覚にもドキッとしてしまった…。
「せ、先輩はここ、よくくるんですか?」
「あー、うん。
まぁ、休みの日は大体ここくるかも。
近いし、散歩がてら、ね。
でもここに誰かを連れてきたのは初めてだけど。」
ドキッ───…
あ、おいおい、また…。
なんなんだ、この“ドキッ”は…
「だけど、悩み事とかある時は、毎日のように来るよ。
…特に、最近は。」
先輩は、さっきとは違う寂しそうな顔をした。
「なにか、悩み事があるんですね…?」
「まぁね。」
いつも俺が聞いてもらってるぶん、俺が先輩の悩みを聞いて、あわよくば解決、アドバイスできるといいな…。
俺も、先輩の役に立ちたい。
「先輩!!
よければその悩み、聞かせてください!」


