「てなわけで、後輩にびっちり教え込むぞー!!
ってこと!!
だから、部員に集まるように収集かけてくんねぇ?」
「分かりました。
帰ったら伝えておきます。」
「よし、じゃあまず、弓の引き方。
弓は…」
東悟先輩は、全国大会準優勝の凄腕選手だ。
だから、弓道のことになるとほんとに真剣で、どれだけ大切にしてるかがよくわかる。
だから俺も、先輩のサポートに回りたいと思えるんだ。
「んで、腰をこう…」
「うひゃぁっ!」
し、しまった…
変な声が、出てしまった。
結構天野に触られてるからなー…
ホント最悪。
「あ、あの…夏音?」
「す、すみません先輩!!
あの、あの…これは、その」
「…ああ、彼氏が離してくれないんだっけ?」
か、かかか彼氏って…!
「あんま大きい声で言わないでくださいよ!」
俺は声を潜めた。
少数とはいえ、弓道場には人がいる。
聞かれてないか、俺は辺りを見回した。
「ふーん…天野ってヤツと、ラブラブなわけ。」
…?
先輩、なんか怖いんですけど。


