「小林君、おはよー!!」


「天野くぅん♡」


「おはよぉ!!」



女子の大群が押し寄せる。



俺と津白が別れたのがきっかけで、俺の人気がまた増えた。


…最悪だ。




「かーのん!!」


「東悟先輩!」



そこによってきたのは、東悟先輩だった。



「久しぶり!

…ってほどでもねーかな?」



「どうしたんですか?」



「夏音今日部活来るだろ?

オマエはまだ基本がなってない。

弓道の基本を教えてやるよ。」



「え、あ、はい!!」



じゃな、と言って、先輩はどっかへいった。
   


「…おい夏音。

アイツ、例の先輩だろ?

あんま近寄んなよ。」


天野がこっそり耳打ちをする。


「やめろよ、部活の先輩だぞ!!?

ホントは先輩、優しいんだよ!!」


俺も声を潜めて言い返した。



「ふーん…

優しい、ねぇ。



なぁ、夏音。














…ベッドの上でも優しい方がいいか?」




天野は耳元でささやいた。




俺はバッと耳をおさえ、真っ赤になりながら天野を見る。



天野は、ニカッとしてげた箱に入っていった。