「…っえ、でも風邪引いたとき、『やっぱ杏里好きだわ』って…」 「あ、あれはその…続きがあって。」 「続き?」 ゔっ…、こうなったらヤケだ。 「…杏里の笑った顔が天野に似てて、杏里と一緒にいてもオマエを思い出すし、杏里のすべての言動が天野につながるんだよ。 …だから、やっぱり俺は天野が好きだって言おうとしたけど、意識が…」 そこまで言うと、天野は呆れたようにため息をつき、左手で顔の半分を隠した。