「…おい、なにやってんだよ。」
俺はあくまで冷静に言った。
「…ここも。」
ビクンッ
天野の冷たい指先が、俺の肌に触れた。
「ここも、ここも。…こんなとこも。」
次々と赤い痕を優しくさわっていく。
「…ッン」
変な声でるって。
「…夏音、オマエ…誰に開発されたんだよ。」
天野は、自嘲気味に笑って俺に言った。
だから、おまえだって。
そんな言葉がいえないのは、昔を繰り返したくないから。
“きっと天野は、事実を告げたらどこかへ行ってしまう。”
そんなトラウマが、俺に住み着いていたようだった。
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