何気なく、ボールを目で追っていた。 つもりだった。 ボールを受けたその選手は、紛れもない。 眩しいくらいの金髪に、長いまつげ。 汗に色気を含む、程よく焼けた素肌は、とても健康的で。 この2年間で、別人のように成長した天野が、シュートを決めていた。 「な、んで…。」 ポロリ、と口からこぼれた言葉。 『なんで戻ってきた』 あまりにも、突然すぎて。 俺は、天野から目が離せなかった。