小「・・な・に・・・こ・れ・・」
小さい頃の私はなんとか声をだした。
目の前に広がる悲惨な光景。
それは、真っ赤な血の海の真ん中にいる母。
その母は、顔を銃で吹き飛ばされたのかぐちゃぐちゃだ。
まだ小さな子供にはなにもできない。
ただ、ただ、涙を流し、
「お母さん!!!!」
と叫ぶしかできなかった。
悲鳴を聞いた近所の人が呼んだ救急車がついた頃には、すでに手遅れだった。
小「お母さん…」
近所の人に言われた
「お母さんは遠いところに行ったんだよ」
と言われた言葉を子供ながら死んでしまったのだと認識していた。
このシーンを見ていた夕梨(大)は、顔をそらしたかったが、体が金縛りにあったように動けなかった。
私の誕生日は母の命日…
私の中でそれがぐるぐるしていた。
そして、死ぬ時に行くのを止められなかった自分を悔やんだのだった…
