放課後になってもずっと考えていたのは、昼間に椎名さんに言われたこと。




『柳先生は、武藤さんの恋人なんですか?』




"恋人"なんて言葉、和穂の前で考えたこともなかった。




普通に和穂の隣歩いて、普通に和穂が近くにいた。




それは幼馴染だからってだけで片付けてた。




でもあたしに付きまとう和穂は、今思えばかなり異常。




幼馴染だからじゃない。




「…もうわかんないや」




そうあたしがボソッと呟いた時。




「…何が分からないの?」




急に声が聞こえた。