それでも和穂はまだ近付いてくる。




「ちょ、ちょっと!?……っ!」




ソファーの端に辿り着き、もう逃げ場がなくなってしまった。




和穂はゆっくりと倒れこんできた。




あたしは両手で和穂を押し返すけど、力が足りずに体がソファーに沈む。




和穂の顔がすぐ目の前にある。




も、もう無理!耐えられない!




「わ、分かった!飲む!薬飲むから!」




あたしは和穂の色気に負けて降参。




何でこんな手使ってくるかなー!




こんなことされたら飲まざるをえないじゃん。




すると無表情だった和穂はニィッと笑ってあたしの口の中に薬を入れた。




「…おら、しっかり飲めクソガキ」