「…なに作ってんだ?」




「へ!?お、お粥!和穂、病み上がりだから…ね!」




ち、近い近い近い近い近い!




あたしの後ろから鍋を覗く、和穂。




密着し過ぎて鼓動が早くなる。




和穂の吐息が耳に触り、濡れた黒髪が頬にあたる。




心臓がもたない。




でも和穂はしばらくしてからどっかいくはず。




そして黒いソファーに座って待っててくれる…と思う。




でもあたしの考えとは逆に、和穂の腕があたしのお腹に回ってきた。




「…か、和穂!?どうしたの!?」




「……んー…」




コテッとあたしの頭に頭をくっつけてきた。