玄関を開けてすぐ、事が起こった。 起こったというか起こっていたの方が正しい。 「…か、かず…ほ?」 驚くことしか出来ない。 だって玄関で和穂が倒れているから。 ビッショリと汗をかいて玄関の床に横たわる和穂。 「…和穂!」 慌てて和穂に駆け寄る。 和穂の重い身体を支えながら起こす。 かなり息が荒い。 どれだけの時間、倒れてたのバカ和穂。 何回も名前を呼ぶと、和穂はゆっくりと目を開けた。