「だから、ホストは嫌いなんだよ…」
どうせ金目当てで、
女は金としか思ってない。
彼女になっても金を使わせるだけ。
それは見てきたからわかる。
「俺が本気って言っても、絶対信じない?」
「信じられるわけないじゃん」
「じゃ、どうしたらしん信じるの?」
ふざけてるように聞こえた。
でも、顔を上げるとそこには見たことのないくらい真剣な顔。
「…俺を信じてくれる方法、教えてよ」
なんで。
奴を信じる意味が奴にあるの?
「りょ…」
いいなれてなくて咳払いをして言い直す。
「椋太郎が、あたしに信じてもらえて得する?」
「全部の行動に意味ってあるの?得が必要?」
そんなにも真剣に言わないでよ。
そんなにも真剣にこっち向かないでよ。
椋太郎のことを真剣に考えさせようと、しないでよ。

