「何?って…」
予想外の返事が来て驚いた。
「だって俺のこと呼んだから」
「くそ変態太郎が…この野郎…」
悔しすぎて握りこぶしを作る。
「変態太郎?誰それ?」
「お前だよ変態太郎」
べーっと舌を出す。
「まじで巧さんに電話していい?」
「え、いや…それは…ちょっと困る………」
「じゃ今後絶対そのむっつりっぽい名前で呼ばないで」
えぇーーーー。
我ながらこいつにはぴったりの名前だと思ったのに。
「ていうかお腹すいた。はやくパスタの店」
「はいはいわかりました」
潔く進み始める。
午前中からやってるグラブは想像以上に多い。
奴の姿は妙にこの空気に溶け込んでいた。
奴の髪型、服装は他のホストとは格好からして明らかに落ち着いているのに
風格は客引きを必死にやってる髪の毛がちがちのやつらよりも全然ある。
それは本当にあたしを不快にさせる。

