「俺はそれが嫌だ」
「うるさい他の女の子当たれ」
前にも言ったような…
「だから顔と体型にものすごいこだわりがあるんだって」
「それは五万円狙いの時でしょ。今は違うんだからさ」
うーんと腕を組む。
「……でもさぁ、」
「……」
「俺、本当に気に入ったんだよ?」
やめて。
「だから君にしかナンパしたくないなぁ」
動揺させないで。
「ホストでしょ、嘘つかない」
「もうホストじゃないって」
手をひらひらさせて否定する。
「それでもホストやってたじゃん」
「それは…どうしようもないけどさ…」
「だったら前のお客さんと付き合えばいいじゃん。どっかの誰かみたいに」
「えーー。俺、ホスト通いの女、彼女やだ」

