専門学校の書類を渡された。 「……一応聞いてみます」 「頼むよ」 その一言だけでこれを書いてもらわないとまずいことがわかった。 鞄に入れて、外に出た。 駅に入って少し歩いて改札を通ろうとした。 ぐいっと誰かに引っ張られる。 「え?」 どんどん後退していく体。 手が解放されると振り向く。 「……あ」 「お茶行かない?」 少しだけ、期待してた。 「………」 「暇ならさ」 「やだ」 そう言うと不満そうな顔をする。 散々あたしを困らせる、奴がいた。