「あーーーナンパ男あたし疲れたーーーー」 「わかったよ」 そう言って一瞬止まったと思うと、 体が浮いた。 「ってちょ!なにこれ!」 「お姫様だっこ?」 「………っ」 さっきの感情一定な奴はどこへ消えたんだ… お母さんがいるマンションが見えた。 「あそこ入れば大丈夫っしょ」 開いた自動ドアに急いで入る。 「早く開けろー」 ポッけに入ってる鍵をセキュリティ用の自動ドアの操作に差して開ける。 エレベーターの2階を押すと、あたしは地面についた。 「はぁ…はぁ…」