「ついた」 それは海辺だから、都内ではないことがわかった。 「入場券、買いに行こうか」 「そうだね」 自然と手を繋いで、椋太郎が入場券を買っている。 「はい」 「ありがと」 それは、あまりにも普通で あまりにも前と変わらない。 「うわ…広」 「すごいでしょ?」 「うん」 今まで来た水族館の中で一番すごい… 魚ってこんなに綺麗だっけ。