ちょうど一週間前、



華和は合格を決めた。



うちのクラスだけは全員が進路先が決まって卒業できるって担任が嬉しそうに言っていた。





昨日、卒業生を送る会、的なのも行われた。



卒業アルバムももらって、



みんなで泣いたりもした。




「あ、梅の花咲いてる」



「本当だ、綺麗…」



三年間変わらず、華和と登校した。



「桜よりもいいかもね」



「梅の花の方が、終わりって感じがするかもね」




『終わり』



そう、今日であたしの高校生活は終わる。




「やばい、ちょっと泣きそ」



華和に「はやい」と突っ込まれる。





「…我慢するよ、ちゃんと」




教室に向かうと、最後の合唱の練習だ。




あたしたちが歌うのは



なごり雪、という歌。



歌詞がぴったりで、サビではみんなが涙声に。