こんなときに雪がすごい… 「あとで雪だるま作る?」 「受験生にどんな誘惑してるの、あんた」 そうだよね… 華和の受験まであと一週間に迫っていた。 そして、 あたしたちが卒業するまで あと、二週間を切っていた。 「もう少しであたしたち高校生じゃなくなるね」 「そうだね」 雪がどんどん積もっていく。 「…………楽しかったね」 「当たり前じゃん」 「おばさんだね」 「そんなわけないでしょ」 華和が眉を八の字にした。 眉間に皺をよせる。