「ま、かわいいからなんでもいいや。行こ」 「うん」 くつはいつも通りの低めのヒール。 「もう2月になるな」 「バレンタインだね」 何気なく言うと、 「チョコ楽しみにしてよっ」 なんて言ってる奴。 「作らないかもね?」 「大丈夫、唯花はそうやって言いながら絶対作るから」 うぜー!こいつうぜー! と思いながら電車に乗る。 「巧さんの店でいい?」 「巧に会えればなんでもいいよ」 わかった、と答える椋太郎。