「おはよ」
「おはよー」
寝ぼけた目を擦りながら彼氏の家に行っても大丈夫な程度の服装になる。
すっぴんでいいや。マスクしていこう。
封筒と、定期や財布が入ってる鞄を持って「行ってきまーす」
と行って外に出る。
「…夜さむっ」
はあ、と白い息を真っ赤な両手にかけつつ、擦りあわせる。
あたしでもこんなに冷たいなら、椋太郎の手の温度どうなってるんだろうな…
なんてしょうもないことを考えながら歩いていく。
駅では寒そうにしながら携帯をいじる人ばかり。
そういえば…
携帯忘れちゃったな。
まあ、たまにはいいや。
ある駅で乗り換えて、歌舞伎町に向かった。
電車は温かいから好きだ。
全部電車みたいに温かくなればいいのになあ。
なんてわがままも思ってしまうほど外は極寒。

