ナンパ男がしつこい件について





「遅いよ、来るの」



はあ、とため息をついた片桐。



「あんた彼女いるんじゃん」



小さな足音が聞こえた。




片桐優雅の目が大きく見開いた。




「まじかよ…」




「これ。どういうこと?」



お母さんはソファで寝てる。




「ねえ優雅、優雅の店ってお客さんの家なんてついていけないよね?」



そうなの?



一緒にお茶したっていってたけど…




片桐は黙り混む。




しーんとなったところで、インターホンが鳴った。



玄関へと行って確かめる。



『郁村宅配便でーす』



「…そんな宅配便なら絶対頼みたくないわ」




一階の自動扉を開けた。