寝転がって下から見る椋太郎が好きだ。



出会ったばかりの時のことを思い出す。



「椋太郎が巧のところにあたしを連れていこうとしたときの『惚れた』って本気だった?」





椋太郎はこっちを向いた。



少し笑いながら



「あんときは興味の方が大きかったかな。巧さんから聞いてた唯花がそこにいるってだけで変な気持ちだったし」




結局落ちちゃったから巧には会ってない。




「俺、まず女に興味なんてまず起きなかったし。正直唯花が初めてだった」




「巧、元気にしてる?」




「そりゃあもう」



と言いつつ笑った。



心配する必要もないか、あいつ。





「椋太郎、うちで泊まりなよ。布団出す」




椋太郎はそれに頷いた。