扉が開いた。
椋太郎かと思って振り向くとお母さんがニヤニヤしながら入ってきた。
「どしたの」
「トイレ行ったついで。」
ふーん、と返す。
「大分椋くん酔ってて超のろけてくるよ?唯花可愛いって連発」
「変なこと言ってない?」
「変なことばっかだけど」
うーわ…
「何?テスト?」
「明日テスト!」
教科書をまじまじと見てくる。
「…なんで落ちたの?」
急に話変えてきやがって。
「たぶん、だけど。」
あたしの記憶が思う限り。
「面接で最後に質問されたんだ。『あなたは服が好きですか?』って。あしたは『憧れのファッションデザイナーとどっちも』って答えたの。」
それが、何か間違ってた。
「…考える世界が違った」
多分目標が高すぎた。
「そんなに考えてたの」

