「大人と高校生。二枚で」



「合わせて1000円です」



受付の女の人がにっこりと笑顔で答えた。



椋太郎は財布から1000円札を一枚出して、



「楽しんでいってください」




二枚のチケットを貰う。




「はい」



一枚を渡されて「ありがとう」と言って答えて




入り口に立っているお兄さんに渡した。




中に入るとすいていてほぼ貸し切り状態かと思ったのに、




「…げ」



遠足であろう小さい子がたくさんいる。




「椋太郎小さい子嫌いなの?」



「嫌いじゃないんだけど、タックルとかしてくるじゃん?」



高校生から歌舞伎町の世界にずっといた反動で対応に困るらしい。