「いらないですこれ」 「ちょっケーキ奢った…」 数秒でも一緒にいたくない。 「それは、あたし今お金結構あるので自分で払います」 「そんなホスト嫌いだったの?」 手を掴まれそうになる。 それだけで肩がはねる。 「…やめて」 「…ごめん。でもこれは俺払うから。名刺も貰わないでいいから、」 なんで。 よりもよって元ホストにナンパなんて。 深呼吸をする。 華和の『落ち着きがない』、という言葉で少し冷静になった。 「……何自己中心的になってるの」 この人何も関係ないじゃん…