「鉛筆を置いてください」
そう言われて、筆記試験はすべて終わった。
「ふー…」
これを華和達は何十倍も難しくて、長い問題を解いてくんだもんな…
すごいの一言しか出てこない。
「面接試験に入ります。236番から246番までの人は廊下に出てください」
うわ、緊張するな、これ…
心臓がバクバクになりながら、廊下に出る。
大丈夫、大丈夫…
イスに座って静かに待つ。
「次の人、どうぞ」
「はい」
一回深呼吸をして、扉を開けた。
「243番、○○高校の藪塚唯花です」
「はい、お座りください」
「失礼します」
一礼してパイプイスに座った。
「まずは志望理由を聞かせてください」
練習してきた通りに話していく。
「最後に、ひとついいですか?」
「は、はい…」

