車に乗っても、椋太郎は無言。 「お菓子持ってきたんだけど食べるー?」 なんて後ろは楽しそう。 「椋太郎」 奴は知らんぷりをするようにまっすぐ前を見てる。 「ごめん、椋太郎」 「運転に集中できないから黙って」 「わかった」 ブッサイクくらいいいじゃんか… 少し不機嫌になってると、 「唯花もお菓子いるー?」 と、聞かれる。 「うん。食べる」 昨日のテレビの話題で盛り上がる後ろのみんな。 「あのさ、唯花ー」 「ん?」