ナンパ男がしつこい件について






それから急いでおばあちゃんの家に向かって、



荷物を取りに行って着替えた。




「あーねむ」




「俺だって眠い」




「絶対あたしの方が眠いもん、椋太郎…ふごっ」



急カーブをしてシートベルトに締め付けられた。




「俺だって会社ばっかだぞ?」




「あたしだってゴールデンウィークは必死に受験準備だったんだから」




「それはお疲れ様です」




…くっそ、こいつ…!




「運転終わったら絶対寝る」




「はいはい、勝手に寝とけば?あたしは楽しくみんなとバーベキューするから」




「めんどくさ」




ため息をついて片手で運転する椋太郎。




「今日運転荒いんですけど」




「じゃあ空想の男友達にでも任せれば?」




何こいつ…!こんなうざかったっけ…?