「ったくもう…」
仕方ない。こういうときは譲らないのが椋太郎だ。
おばあちゃんにバーベキューのことをメールして、今日はお母さんの家の方で泊まったほうが
安全だしめんどくさくないかな、なんて思う。
服も結構ある。
「次は歌舞伎町~」
色々考え事をしてると、あっという間についた。
急いで駅を出て、椋太郎のマンションへと向かう。
ここを夜制服で歩くのは危険だ。
『マンションついた』
『わかった』
そのメールを開いた瞬間、マンションの自動ドアが開いた。
エレベーターの扉を開いて乗り込む。
椋太郎の部屋のインターホンを押すと、
「いらっしゃい」
携帯を握りしめている奴が出てきた。
スーツ姿の、髪の毛はただ流してあるだけで少し真面目に見える。

