「ちょっと、用事を思い出した。すぐに戻るから、待ってて。」

本当はトイレなのだが、そう言うと優はついてくるからあえて言わない。

「はいはーい。」

私は教室を出て、すぐに玄関の方を見に行った。
その通り、私は張り紙を見に来たのだ。

だが、人だかりが既にできていた。

……困ったな。

「あ、ひっかるー!」

蓮が、こっちに向かって来る。

「あ……蓮。」