*****優太*****

彼女に振られた
自分が1番不幸な気分でいた
強く美しく健気に生きる君をみるまで




友達のお見舞いに病院に来たんだけど
隣の部屋ですんげー綺麗な子見つけた
綺麗綺麗綺麗。
けどさみしそうに彼女は空を見つめる
照りつけるような太陽をくぐり抜けてきた俺は心の中で

外は暑いだけだぞ〜

って。
でも彼女の目は真っ直ぐで
そこに強さも感じた


真っ白な肌に
長い髪は茶髪に染められていて
華奢な体がここからでもわかる

目、くりっくり。

って俺見惚れてる場合と違うやん
堅の見舞いきたやんな

そう思って隣の病室に入る

「うぉー優太ああぁぁ。」

「ん。お見舞い来た。感謝して。」

堅はしんゆう。
おとといチャリで事故ったただのばか。

「なぁ、隣の病室にめちゃくちゃ綺麗な子いるな〜」

「あ、見たの見たの?
すんげー美人だよな〜。でも7歳からずっと入院してるらしいぜ?」

7歳…
長いな
だから外ばっかり見てたのか。
だからさみしそうだったのか。
そりゃさみしいよな。
友達とかいるのかな?
いるか。そりゃいるよな。
俺声かけてもいいのかな?
いや、急にまずいよな。
でも、かわいそう。
いや、こういうのを同情って言うんだよな。んー

「…た」
「優太!」

「んぉ!?わりぃわりい。考え事!
おれ今日サッカーあるし、そろそろ帰るわ!お前早くなおせよー?」

「おぅ!さんきゅ!」

はーっ。
やっぱり声かけたい


…………



「きゃっ」
「うわ!」

いってぇな

「…ったーい。あわ//ごめんなさい!私、前見てたつもりだけど、すいません」

あ………
「空見てた子」

「…え?」

え。あ、俺なにいってんの?
やべえ

「えっと…とりあえずごめん!前見てなかったのは俺の方だから!まじごめん。怪我ない?大丈夫?」

「大丈夫。ありがとう」


これが、俺らの出会いだった