「葵っ!?」


あんな出ていき方をしたからか、


それともー…腫れている目を見て驚いたのか、教室に戻ると凪君が心配そうに駆け寄ってきた。


「葵ちゃんっ!?その目ー…」


続いて席に座ってスマホの画面を見ていた俊君が私に気づいて目を大きく見開く。


陸君も理人君も何事かと私に目を向け、大きく目を見開く。


海斗はー…興味無さそうに私を一瞬ちらりと一瞥すると、やがて持っていたスマホに目を落とした。


それもそのはず。


私はあれから五時間、放課後までずっーと泣き続けていた。


つまりー…今の私の顔は見目苦しいほどにまぬけだと思う。


さっきトイレの鏡で見てみたら、目は腫れてるし涙の後が頬にくっきりついてたし、


とにかくひどいものだった。