てか私の席の真ん前って不登校の鈴木君の席じゃん!!


女の子にモテるのが夢で、この学園女の子の方が圧倒的に多いから入学したけどなんと好きになった子は王子に夢中でショックを受けて不登校になった鈴木君の席じゃん!


一応まだこのクラスの一員なんだけど、いいのかっ!?

ていうかがちに先生、やめてください。


本当、何でもしますから。

「…葵、顔色悪い」


いつものようにデザイン画を書きながら、理人が言った。


「あー…大丈夫だいじょうぶ」


にこって笑って大丈夫だよとアピールする。


本当、理人は優しいなぁ。

「葵ちゃん、俺がちゅーしたら一発で治るよ?」


「いらんわっ!!」


「俊、あんまり宮崎さんをからかうなよ」


「そうだよ。俊、俊まで野生化したらどうするの。」

「海斗容赦ねーな」


「宮崎ー…って、葵?」


ポツリと小さく聞こえてきた声。