海斗の手は、すごく冷たい。


ひんやりしていて、まるで今の海斗の心の中の状態と同じなんじゃないかと思った。


だから、私も強く握っている手に力をいれた。


「どうしても辛いなら、私もいるしっ!6人いるから、何でも6倍になるよっ!楽しいことも、辛いことも、6人で割れるねっっ!…だから、寂しくないよっ」

伝わって…くれたかな?


私はちらりと上目遣いで海斗を見た。


そこには、今までで見たこともないような顔で、ふって笑った海斗がいた。