王子様たちのひまつぶしっ!?

「…で、どうして君がいるのかな?」


鋭い瞳で私を見据える俊父。


そんなヤンキーみたいな顔で見つめんでくださいよ。

怖いよっっ


だけど。言うなら、今だよね?


いつ言うの?


…今でしょうっっ


「こ、婚約を破棄してほしいんです」


私の一言で、会場全体が一気にざわめき始めた。


そして、次第にそれは“冗談”に変わった。


「お嬢ちゃん、今になってそんなこと…無茶に決まっているだろう?」


「もう決まった婚約なのよ。冗談にしては面白いわね」


どっと沸き上がる歓声。


本気にしてもらえるどころか、冗談だと思われてる。